『染、色』 に染められた話

 

 

 

 

 


舞台『染、色』6/4 18:00公演

 


1年越しの加藤さん脚本家デビュー、正門くん初主演舞台、観劇してきました。


1週間経ってもまだ染色に染まったまま。

 


観終わった後すぐにふせったーで軽く内容に触れて正門くんのかっこよさに触れて終わるつもりが、気付いたらあれもこれもと止まらなくなってしまったので記録としてブログに載せることにしました笑

色々感じたことのほんの一部を書き出しただけで、まとまりなくて見づらい上に解釈がしきれてない(間違ってる)部分もあるかもしれないけど許してください…!

 

 

 

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・全体の感想

 

まず思ったのは、加藤さんが原作とかなり変えたって言ってたとはいえ、予想の何倍も原作と変わっててびっくりした!むしろ残ってるところの方が少ない…?

でも原作とはかなり変わってた舞台の物語の中で、

・美優が居酒屋で市村の友人にスプレーを吹きかけるシーン

・美優が市村にスプレーを隠されて泣き出すシーン

・2人のグラフィティアートが謎の覆面アーティスト「HANDS」として話題になるシーン

この辺りが深馬と真未の世界線でも入ってたのがすごいなぁって思った。かなり設定とかキャラクターを変えてるのに印象的なシーンはちゃんと違和感なく入ってるのよね…しかも「HANDS」→「Polydactyly(多肢症)」としたのもそのシーンの時はちょっと変わってるなぁくらいにしか思ってなかったけど結末知ったら納得というか、そこにもちゃんと意味があると分かって興奮したなぁ…加藤さん本当にすごい…

 

真未役のキャスティングが私のイメージしてた原作の美優と違ってて観るまでずっと疑問だったんだけど、真未は美優と全く別人物(人格)だったから、この雰囲気なら三浦透子さんになるよなぁって思った。

染、色の感想を漁ってて見つけた方のふせったーを勝手に引用するんだけど、


深馬の深層心理や欲求、本当はしたいことが=真未だとして、その名前の秀逸さに脱帽するよね。深馬の「叶えたい真の未来」「真の気持ちだけど未だにアウトプットされない思い」とか、そういうことなのかな。

 

これ見てうわぁ〜こわぁぁ!って思ったんだよね、杏奈とかはそのままなのに美優を真未って名前変えたところに何か意味があるんだろうな、原作とキャラ(人格)が違うからってだけではなさそう…って考えてはいたけど確かに…って思って納得した…加藤さんがそこまで考えてつけた名前かどうかは分からないけど、加藤さんならそこまで考えてそう。


オルタネートの時も思ったんだけど、加藤さんの名付けのセンスが好きすぎて……容(いるる)がキラキラネームで読みづらいだなんだって批評あったけどいるるって可愛い!加藤さん天才!って思ってたし、マネージャーさんのお子さんが産まれた時もラジオで考えてた名前が良すぎて「採用!」って叫んだし、今回も原作と舞台どっちの名前も好きだった!「深馬(みうま)」の響きが好きで、杏奈ちゃんが「深馬くん!深馬くん!」って言ってるのめっちゃ可愛いなって思ってた!そもそも「杏奈」も可愛いし杏奈ちゃん自体が可愛かったけど… 杏奈ちゃんタイプだったな…笑(北見の「杏奈ちゃんをもっと大切にしろよ!」に頷きまくった)

美優と真未もそれぞれのキャラに合っててすごく良い名前だなって思った…真未が美優って名前だったらイメージ違うもんなぁ…

 


原作では性描写がかなり刺激的というかそこがテーマになってるのもあってかなり多くて、舞台化決まった時からどこまでやるんだろう…って話題になってたけど、舞台では思ったより割とさらっと描かれてて面白いなって思った。多分正門担の方が見たら十分刺激が強いんだろうけど、(私もこれが自担だったらと思うと流石にしんどい)『染、色』としてはそういうシーンはそこまで重要じゃない気がした。観る前はドキドキしてたけどむしろ少なくて正解かなって。

その分大学生らしい深馬たちの細かいやりとりとか、コンテンポラリー的にグラフィティアートを表現するシーンとか、終盤のスピード感ある(ように私は感じた)怒涛の展開とか、舞台だからできることとかがたくさん盛り込まれてて観る前の「性描写がどうなるのか…」って緊張なんて完全に忘れるくらい物語に引き込まれて、かなり見ごたえがあった。

 

 

 

・演出


舞台は数えるほどしか観た経験がない素人だけど、そんな私でも演出とかシーンの切り替わりで感動したところが多くて。グローブ座って舞台狭いからあの中でできることって限られそうだし予算もそこまで潤沢じゃない?イメージあったんだけど、原作で読んだ場面をこれ表現できるのかな?って思ってたら完璧に表現されてて感動したなぁ…。スプレー使うシーンは予想だと壁に直接描くんだと思ってたから、表情見えるように演者は客席の方を見てて描いた絵は壁を模したスクリーンに出てるの、すごい!って思ったし、腕とかに吹き付ける色の付いたスプレーとしっかり描くスプレーを使い分けてて考えられてるなって思った。(色付きは流石にずっと舞台上で噴射できないだろうし)真未が腕にスプレー吹きかけてそのスプレーで壁に描き始めるってシーンも、分からないように一瞬でスプレーを入れ換えててびっくりしたんだよね、演出すごい!(感想の語彙が尽きた) 色付きのスプレーがかなり客席に流れてて、それで最前列なくしたのかな。B列で2列目やばい…って思ってたら最前だと分かった瞬間の衝撃たるや…

 

あとは細かいところだけど面接のシーンで杏奈ちゃんが座ってた椅子をシーン切り替わって深馬がそのまま使ってたのがオシャレだなぁって思った。オシャレって言い方が合ってるか分からないけど笑 そういう細かい演出、多分瀬戸山さんなのかな?他に手がけた作品も気になってしまう…

 

タイトルの演出も好みだった!舞台全体にマッピング?された映像が浮かんで題字の『染、色』が中央に描かれて、何回も見た自担の題字が改めてかっこいいな〜って再確認できた! 舞台全体に映像映せるのか〜ってワクワクしてたのに結局その後多分全体に映すことなかった気がするんだけど、逆にタイトル引き立って良かったのかも。

 

 

 

・正門良規

 

正門くん、関ジュ応援してる中でかなり前から気になる存在ではあったしAぇのパフォーマンス見ると正門くんから目が離せなくなることが多くて、加藤さんに近しいものもあるから絶対好きになるなとは思ってたけどやっぱり魅力たっぷりだったな…。


先輩である加藤さんの作品が原作、脚本も加藤さんが書く中主役をやるって相当なプレッシャーで大変だったと思うけど、舞台初主演とは思えないくらい完璧に演じきってるなって感じた。表情がものすごく豊かだったし、私が正門くんの声が好きなのもあるけどセリフの表現力と聞き取りやすさが素晴らしかった…

舞台化が発表されて正門くんって分かった時からキャスティングぴったりだなって思ってたけど、これ以上ないくらいにハマり役だったね…


深馬としての演技もだけど、カーテンコールで出てきた正門くん、やり切った表情で涙目になりつつもニコッてした瞬間心奪われてしまったな…あの笑顔、好きにならないわけがないのよ…


めっちゃ細かいけど最初の方のシーンで原田のカメラを持ってた深馬くんド性癖刺さりまくってました。これだからリアコ枠は…(ため息)

 

 

 

・秋に咲いた桜

 

原作にはない、秋に咲いた桜の話が出てきたけど、ここの解釈がちょっと難しかったな…

 

秋に咲いた不時の桜は

次の春も咲けるのだろうか

 

星の王子さま」の歌詞にもあった言葉を引用しててハッとしたけど、深馬との関連?全部分かった人に詳しく解説してほしい…というか加藤さんに解説してほしい…こういう時いつも解釈しきれないの困る…

数回セリフに出てきたってことは何か意味があるよね。色んな方の考察探して出直してきます。

 

 


・舞台マナー


6/4に観劇してすごい残念だったことがあってここで昇華させてほしいんだけど、最後の最後、深馬1人でのシーンの最中に私と同じ最前列のどセンターに座ってた人が突然席を立ってダッシュで外に出て行って。最初は帰りの電車の時間が…とか正門担でそういうシーンは見られない…とかで帰ったのかと思ったら、2分もしないうちにダッシュで戻ってきて…。。体調とかはどうしようもないし仕方ないのかもしれないけど、マナー的になんだかなぁって思ってしまった…

ラストの大事なシーンがそれでかなり気が散って全く集中できなくて悔しかったから、難しいかもしれないけど体調に不安がある人は扉に近い席にしてもらうとか、対処する必要があるのかなって感じた。休憩ないのあらかじめ分かってるし、お手洗いは必ず済ませよう……

 

 

 

 

 

 

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順番的にちょっとネガティブな話題で締めてしまったけど、舞台としては本当に素敵で考えさせられる作品でした。加藤さんらしさが詰まった世界観と細かい演出、人数は少ないのに濃厚な出演者の方の演技、BGMまでオシャレですごく楽しめました。


長かったようなあっという間なような不思議な2時間、またこんな機会があると願って…。

 

 

 

 

 

 

 

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